「片付けを考えよう」っていう話

「朝日と夕日は、見ようと思えば毎日見られる。

美しさの中に身を置きなさい。」

ーー『わたしに会うまでの1600キロ』より

 

片付けは、生活を行う上で基本のスキルですよね。

片付けをしないと、健やかな生活は送れません。

洗濯物の収納、皿洗い、ごみの分別、不要品廃棄など、生活の至るところに片付けがあります。

 

さらに片付けは、出来てて当然とされています。

いつもスムーズには片付いてくれません。

これって厄介なんです。心当たりがある方もいらっしゃるかと思いますが、片付けって毎日やらないといけないし、実は結構な労力がかかるんですよね。

 

片付けというのは、出来ていて当たり前で、出来ていないと駄目という、非常に割りに合わないものでなんですね(もちろん中には自然と当たり前にすんなり出来る超人もいるとは思いますが)。

 

こんな事情から片付けを苦手としている人は多くいらっしゃるかと思いますが、その中でも僕は群を抜いて出来ない人間だったと思います。

小学生の低学年のときは、筆箱や体操着など僕の持ち物が教室の後ろ側、至るところに散乱しているような状況だったようで、母が面談で先生に注意される始末でした(母さんごめん)。

 

というわけで前置きが長くなりましたが…

 

今回は、片付けが壊滅的に苦手だった僕が、しっかり片付けるために実践したことや考え方をお伝えします。

 

【STEP.1】布団を畳む

始まりはここからです。

部屋が片付かない、気分が優れない、やる気が出ない…そんなときは、何も考えずに布団を畳む。それだけで活力が湧いてくるんです。

どこかのお坊さんがこんなことを説いているという話を、いつかラジオで聞いたんですね。一度やってみたことがありました。

すると効果は抜群で、不思議とやる気が湧いて来て、気づくと停滞していた家事を次々こなしていました。

 

心理学者のクレペリンという人が「作業興奮」というものを提唱されていますが、布団を畳むという一番シンプルな片付けをしたことで脳にエンジンがかかり、次の片付けに結び付くのだと思います。

家がぐちゃぐちゃで何から始めたらいいか分からなくなったときは、まず布団を畳むところから。僕はそうしてます。いいですよ。なかなか。

 

【STEP.2】物を捨てる

家を観察してみると、ずっと使っていない物や、目障りな物、量が多すぎる物があることに気づきます。

自分に必要な物を見極めて、シンプルに暮らす「ミニマリズム」という考え方がありますが、僕の場合は引っ越しを機に、この考え方に則って、物をどんどん削っていきました。

本棚の中身は読み返すもの以外全て売るか捨てましたし、着ていて鬱陶しい服もストレスなので処分しました。食器は必要最低限に揃え、文房具も極力シンプルに。

結果として、散らかる物が少ないので一回の片付けの負荷が大幅に下がりました。そして思わぬ副産物だったのが、視界に入る物の数が減ったこと。家の中でたくさんの物が目に入るだけでストレスだったことが、物を捨てたことで分かりました。

 

【STEP.3】片付け完了を覚える

これは意識しないと分からないことですが、片付けは最終的に完了します。

「どうせ散らかるんだから、片付けするもしないも同じ」という考え方は非常に危険です。片付いている状態が基本状態だということを強く意識してください。

片付けは「基本状態に戻す行為」であり「最終的に完了するもの」という意識がとても大切です。

終わったら口に出して「片付け完了!」と言って遊んでみるのも良いかも知れないですね。僕はやりませんが。

 

【STEP.4】「後で」の危険性を知る

こうして一度完璧に片付いても、気付くとまた逆戻りになっている、なんてことは何度もありました。

その原因を振り返ると、必ず「後で」とするタイミングがあることに気づきました。もはや死語となった林修先生の「今でしょ」ですが、「後で」と甘えようとする自分に鞭を打ち「今でしょ」と鼓舞することで、逆戻りを防ぐことが出来ます。これは現在挑戦中ですが、なかなか上手く行ってます。

ともすると精神論っぽくなってしまいますが、怠慢を一発で解消する便利な特効薬などないということを分かってください。「後」を「今」に変えることが出来れば、あなたの勝利です。粘り強く自分の甘えを振り払って行きましょう。

 

【STEP.5】いつも完璧じゃなくていい

ビジネス書『人生がときめく片づけの魔法』で有名になった ※近藤麻理恵(こんまり / KonMari)さんは、同タイトルのNetflixドキュメンタリー内で、ご自身でも片付けが完璧ではない瞬間があるけれどそれで良いんですという内容を語られています。

(※2015年に米『TIME』誌の「最も影響力のある100人」に選出された凄い人)

 

家に想いを馳せて感謝して、一つ一つの作業に気持ちを込めることで、片付けを、無味乾燥な機械的タスクから、愛にあふれた祈りに昇華する彼女の考え方はとてとユニーク。

ただ面倒いなと思いながらやるよりも、丁寧にやろうと思いながらやると、なぜか気持ちが良かったりしますよね。ガチガチに祈りとか瞑想とかまで行かずとも、心が澄んだ感じに持っていければ、良い結果が出そうです。

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というわけで、今回は片付けの話でした。

何かヒントになれば嬉しいです。

それでは、また次回もよろしくお願いします!